NODATE 野点とは
日本の茶道に【野点(のだて)】という言葉があります。
野点とは、屋外で楽しむ茶会を意味し、茶室で行われる茶会のような厳しい礼儀作法は必要ありません。野点には「まぁ気張らずに、お茶でもいかがですか?」という親しみやすさがあります。
岩瀬建築工務は、『隅々まで決して気を抜かず、心を込めた仕事をすること』をモットーに、木材家屋の美しい風流を大切にしていきたいと考えています。そして、長きにわたり培ってきた経験に基づき、お客様のご要望を具現化し、【野点】のような『気張らずに遊び心を取り入れた、気軽な住空間造り』をご提案いたします。
野点のこだわり
100年住める家づくり
奈良県にある世界最古の木造建築、法隆寺。その創建は607年と伝えられています。建築に携わった故西岡棟梁の「樹齢1000年の木を使った建物は1000年持つ」という言葉のとおり、1400年以上経つ今でも立派に残っていることは、広く知られています。 最近では古民家が流行していますが、無垢の木でしっかりと造られた木造建築は、100年、200年と長持ちするのです。
一方、初期コストだけを考えれば、高価な無垢材よりも安価な洋材や集成材に目がいきがちですが、安いには当然、理由があります。そもそも耐久性に劣る上、多湿な日本では木材が腐りやすく、何世代も先までそのままの形で残すことは難しいため、どうしても老後にリフォームを迫られることになります。
弊社では、たとえば土台にはクリ、柱には杉、床板には無垢など、ご予算に応じて細やかなご提案をさせて頂くことはもちろんですが、建てたら終わりではなく、年に一度の簡単なメンテナンスにより耐久年数を飛躍的に伸ばす知恵のご提案など、アフターケアも大切にしております。長期的・総合的な視点でお客様にとって何が最良なのかを、お客様とともに考えていきたいと思っております。
「無垢の木にして良かった、岩瀬建築にして良かった」と、後世にわたりご満足頂けるような家づくりを目指します。
人に、自然に優しい家づくり
マイホームは一生涯でもっとも高い買い物の一つと言われています。しかしながら、住んでみたら想定外のことで悩まされるという話もよく聞きます。
その一つが、「シックハウス症候群」。家にいるだけで、倦怠感・めまい・頭痛・のどの痛み・呼吸器疾患などの症状がでるものです。たとえば、安価なビニールクロスを使用し、冷暖房の効きをよくする施工方法がありますが、これは同時に気密性を高めるため、間取りの工夫がないと換気に影響します。換気ができない家にはカビ・ダニ・結露が溜まり、それを日々吸い込むことが同症状につながります。これに安価な建材にふくまれる化学物質が加わるとさらに酷い症状に悩まされます。
これはあくまでも一例ですが、他にも床下・天井の風通し、間取りに相応しい部屋数、薬剤によるシロアリ対策の是非など、事前に少しの知識を持つだけで、家づくりの視点や価値観は大きく変わるはずです。
弊社推奨の天然無垢材は「夏はサラサラ・冬はポカポカ」といった理想的な室温調整を可能にします。壁に使用する漆喰は湿度を適正に保ち、また嫌な臭いを取り除いてくれ、まるで洗いたての木綿シャツを素肌にまとったような心地よさがあります。家の土台には湿気に強いクリやヒノキなどをご予算に合わせておすすめしています。
弊社の提案には、このような目に見えにくいノウハウが凝縮しています。天然無垢材をおすすめするのは、決して高い買い物にならない、それだけの理由があるからなのです。
歴史を刻む家づくり
新素材や新技術は日々進歩しており、それぞれに良さがあると思います。それでは“木”の良さとはどのようなものでしょうか?
古来より自然に囲まれ、木と密接にかかわりながら生きてきた日本では、木造の家は人に安心感を与えてくれる存在です。
また、木は家族の成長とともに、自らも成長しながら同じ歴史を歩んでくれます。成人後に幼少時代の写真を見返すと、柱の色にも変化を感じ、その刻まれた歴史を家族と語り合うことで、自然と笑顔がこぼれます。これが何世代にも渡り、繋がっていくことは大変感慨深いものがあり、高機能な新素材にはない素晴らしさがそこにあります。
リフォームのときは、「祖父の代からある柱を残してほしい」、「残せる木は全て新築に持っていきたい」といったご要望を多く頂きます。木を拝見すると、何世代も前の身長比べの線引きの跡が残っていたり、落書きがあったりと、その時々のご家族の想いやストーリーを垣間見ることができます。
このような語りつくせない木造の素晴らしさを後世にまで伝えていくことが、我々の使命だと考えています。
プロフィール
大工になり、良い仕事ばかりをしてきた訳ではありませんでした。予め工場で出来た新建材という化学物質の沢山入った材料を組み立て、窓の高さや天井の高さは一定。住空間に於いて1番木材に触れる床板すらベニヤ板。いつしか経済優先の家づくりが主流となり、住む人と造る人との会話は無くなってしまい、住む人の考えより、造る側の造りやすい家づくりが主流となりました。
その様な仕事に不満、そしてこの先の日本の建築に不安を感じる日々が続きました。そんな私が、素材の選択、天井の高さや陽の入れ方、さらに住む人の性格や趣味までも把握することを心掛けるようになったのは、自然の流れだったのかもしれません。
そんなとき、とある茶室と出会いました。その建物は簡素でありながら清潔であり、ただただ美しい佇まいを見せていました。その建物を自分なりに考えた末、住空間造りに周りに流される事なく、自分の感性や思い、デザインを取り入れる家づくりだけに傾注することを決断し、今に至ります。
これから先、これまでして来た事、今向かい合っている事、この先やらなければいけない事を明確にし、本当に大切な住空間の扉を1つ1つ開けていこうと思います。
野点作品例
赤ちゃんのために無垢の木をふんだんに使った新築の家。
子供の成長と共に木の味わいも出てきます。
リビングを見渡せるアイランドキッチン。
奥様の伸長に合わせて作ってます。
玄関
ウォールナット一枚を使った洗面台
玄関
千葉県新茂原
約42.95坪
権利:所有権
用途:第一種住居地域
地目:山林
建ぺい率60%:容積率200%